霧ヶ峰の夏は駆け抜けるように、あっという間に過ぎていきます。
緑がそろった7月から次々と花が咲き、8月の中旬を過ぎればもう秋の風…。
その短い間に、多くの植物が実をつけ、昆虫たちがその生を全うしていきます。

7月 どこまでも続く緑の高原 花と蝶の季節

7月は、緑が一年で最も濃く鮮やかな季節です。草原全体の緑が生え揃い、絵の具で塗りつぶしたように混じり気のない緑が広がります。季節が進み、花や種子をつけた植物などが増えるに従い、草原の緑の純度は下がり、色合いが多様化していきます。

初夏の高原を味わうために、小屋番としておすすめなのは梅雨明け前の7月前半です。
十分な雨を受けた瑞々しい緑の草原はこの季節ならでは…。天気の悪い日もありますが、気象の変化の狭間で幻想的な風景に出会えることも多いです。また、高原を訪れる人もまだ少ないため、静かな自然散策をゆっくりと楽しめるのも魅力です。

梅雨明けと同時に気温が上がると、夏の花が次々と咲いていきます。7月後半は一年で花の種類が最も増える季節。八島湿原の木道沿いでも、たくさんの花が咲き誇ります。

また、その花々に集まってくる昆虫や色とりどりの蝶々など、本当に賑やかな季節です。

雷雨

夏の霧ヶ峰は雷雨に注意です。清々しい晴天の日でも夕方には局地的な雷雨となることがよくあります。

天候の変化によく注意して、なるべく早めに小屋にチェックインできるようにお願いいたします。

8月 アサギマダラ 秋の気配

花のバトンは次々と渡されていきます。8月に入るとヤナギランやシシウドなど、より背の高い草花が見ごろとなります。また、7月の終わり頃からヨツバヒヨドリの筒状の花が開くと、その蜜を好むアサギマダラという蝶がみられるようになります。この花が咲き乱れるポイントでは、たくさんのアサギマダラがふわふわと優雅に舞う姿が見られることも。
その美しい模様からこの時期の人気者です。

そしてお盆を過ぎると、霧ヶ峰は風が変わります。日差しが少し和らぎ、朝夕に冷たい冷気が流れ込むようになります。

マツムシソウ、アキノキリンソウ、吾亦紅などの秋の花々もこのころからぽつぽつと先出ます。ちょっと寂しいような、これからやってくるススキと草紅葉の季節を心待ちにするような、そんな思いで過ごしています。

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